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最適な管理方法で不採算プロジェクトをなくそう!

1つ不採算プロジェクトを抱えてしまうと、企業は深刻なダメージを受けることになります。どんなにコツコツと粗利益を増やしていても、1つの不採算プロジェクトでその利益自体がゼロどころか、マイナスになってしまうことも珍しくありません。今回は不採算プロジェクトが発生してしまう原因と、不採算プロジェクトをなくすための効果的な管理対策を解説します。

不採算プロジェクトが発生してしまう原因

不採算プロジェクトの発生は企業にとって大きなダメージを与えてしまいます。どの企業もそれを望んでいないにもかかわらず、今も不採算プロジェクトが発生してしまっているのです。まずは不採算プロジェクトが発生してしまう原因を解説します。

もともと採算が取れないプロジェクトを受注してしまう

もともと採算が取れる見通しが立っていないにも関わらず、プロジェクトを受注してしまえば、もちろん不採算プロジェクトになってしまいます。場合によっては採算を度外視してでも受注しなければならないプロジェクトもあるでしょうが、採算が取れないものばかりになってしまえばマイナスにしかなりません。開発者や製作者が無理だと判断していても、営業の時点で「なんとかなるだろう」と受注してしまうケースもあります。プロジェクトは案件にもよりますが、それなりの費用がかかります。なんとかなると見積りの内容を詰めず受注してしまえば、それは受注した時点で不採算になることが決まってしまっているようなものです。

曖昧なプロジェクトによる追加開発によるコスト増

見積りを詰めていないことも不採算プロジェクトを発生させてしまう大きな原因の1つですが、プロジェクト内容が確定しておらず、曖昧な状態なまま受注してしまえば、それももちろん不採算プロジェクトの発生原因になります。プロジェクトの内容が確定していないということは、受注した後に修正や追加がかかってしまいますが、それにはもちろんコストがかかってくるのです。当たり前のことなのですが、こうやって見切り発車してしまうケースは少なくありません。

プロジェクトが走り出す前に、発注者と受注者の認識が100%一致していなければ、最悪の場合は完成してから修正や再納品を求められます。序盤の段階で修正できたならまだしも、プロジェクトが完成してからの修正には多額の費用がかかってしまうのです。

新しい技術を大きなプロジェクトに投入してしまう

新しい技術を売り込むことは、社会的意義もありますし、それが成功すれば大きな利益となって返ってくるでしょう。しかし新しい技術をいきなり大きなプロジェクトに投入することには、大きなリスクが伴います。大きなプロジェクトであればあるほど、バグが見つかったときなどは、それだけコストがかかります。新しい技術を投入するのであれば、まずは実験的に小規模のプロジェクトに投入することが望ましいです。

不採算プロジェクトの発生を防ぐための効果的な管理方法

不採算プロジェクトの発生が避けられないこともありますが、対策を立てておけばある程度は避けることができます。ここからは不採算プロジェクトを発生させないための対応策を解説します。

採算が取れないプロジェクトを受注しない

まず前提として採算が取れないプロジェクトを受注しないことです。新規顧客や新技術の開発などで、採算が取れないことがわかっていて受注するケースもあるでしょうが、基本的には企業として「採算が取れないものは断る」という共通認識を持っておきましょう。また開発者・製作者と営業のコミュニケーションを密にしておくことも大切です。

まずはプロジェクトの内容をしっかり確定させる

プロジェクト内容が曖昧なまま受注するのはもうやめましょう。曖昧なままスタートしたプロジェクトは、コスト面でも問題が起きるだけでなく、時間的な問題や人材の問題にも関わってきます。発注者側も受注者側も疑問がない状態まで内容を詰め、また受注者側はプロジェクトに関わる人材すべてが、その内容をしっかりと理解しておくことが大切です。

見積りで追加開発には追加料金が発生することを明言化

プロジェクトが走り出した後に発注者側からの仕様変更や指示のミスにより追加開発が必要になった場合、追加のコストがかかるということを見積りの時点で織り込んでおきましょう。発注者・受注者が共通認識を持って動き出したプロジェクトであっても、途中で変更を求められたり、完成後の修正を求められることはよくあります。受注側に非がないのであれば、そういった変更・修正・追加開発にかかる費用は、別途請求する旨を伝えておきましょう。そうすることで追加コストの負担がなくなり、不採算プロジェクトの発生を避けることができます。

プロジェクトを管理するツールを導入して可視化する

プロジェクトが動き出した後に、予想以上にコストがかかり不採算プロジェクトの発生が予想されることはよくあります。また不採算になる危険性をはらんでいるものも、できるだけ早く気づくことができれば、早い段階で修正を加えることができます。近年プロジェクト全般を管理できるツールが増えてきました。こういった専門のツールを導入すれば、プロジェクトの進行途中であっても、収支が一目瞭然で確認でき、問題にもいち早く気づくことができます。プロジェクト管理ツールを導入するのであれば、予算管理ができ、問題点があったときにアラートで警告してくれるようなものを選ぶのがおすすめです。

対策を講じて不採算プロジェクトの発生を防ごう

不採算プロジェクトの発生をどう抑えるかは、企業にとって大きな課題の1つです。プロジェクト開始前から問題が起きないように対策を講じておくことも必要ですし、プロジェクトがスタートした時点からその管理をしっかり行い、問題があればできるだけ早く修正することが求められます。もし現在の管理体制に問題があると感じているのであれば、早めに対策を講じ、不採算プロジェクトの発生を防ぎましょう。