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プロジェクト予算の管理方法。赤字を防いでしっかり黒字化

プロジェクトは限られた予算とリソースのなかで、どう成功に導くかがカギです。プロジェクトが達成できても、赤字で終わってしまっては意味がありません。 そこで今回は、プロジェクトを赤字で終えないために覚えておきたい予算の管理方法を紹介します。

プロジェクトの予算管理はEVMを活用

プロジェクトの予算管理では、コストの超過がないかを確認するために、アーンド・バリュー法(EVM)を用いるのが効果的です。
EVMは、
*PV(Planned Value):プロジェクトで予算化されたコスト
*EV(Earned Value):一定の時点の作業進捗
*AC(Actual Cost):プロジェクトで実際にかかったコスト
という3つで構成されています。

プロジェクトにおける予算、PVを可視化するには、縦軸にコスト(時間)、横軸に期間(日)を記した折れ線グラフを作成します。 例えば、10日間、200時間かかるプロジェクトだとした場合、日にちが経つにつれ、作業時間(コスト)は増加。グラフの最終的な到達地点は、10日で200時間の予定となります。

この目標に対して、EVとACという実作業で発生したコスト、進捗のバランスから、予算を管理していきます。

ACがPVとEVを上回るとコストオーバーなうえスケジュールも間に合わない

AC(プロジェクトで実際にかかったコスト)が、PV(予算)とEV(作業の進捗)を上回っている場合、プロジェクトの進捗が芳しくないうえに、実際のコストが予算をオーバーしていることがわかります。

こういった場合、計画の期間に対して作業量が多い、人手が足りない、作業効率が悪いといった複数の要因が考えられます。 そのため、プロジェクトのスケジュールについて見直しが必要です。ただし、コスト面での見直しは効率的とはいえず、プロジェクト規模を縮小するといった判断が求められます。

ACがEVを上回っているケースもコストオーバー

ACがEVを上回っていて、EVはPVを上回っている場合、コストは予算オーバーしていますが、進捗は予定よりも前倒しで進んでいる状態です。このような場合、作業完了の時間に予定よりも多くの時間を費やしている可能性が高いです。
そのため、一度作業効率の見直しを検討してみましょう。

プロジェクト予算を上手に管理する秘訣

プロジェクト予算を的確に管理するには、プロジェクトマネージャーの存在と週次の管理にあります。

プロジェクトマネージャーがコストを管理する

プロジェクトにおける予算管理は、プロジェクトマネージャーが行なうのが理想的です。管理職の場合、現場(プロジェクト)に直接関わるわけではありません。対して、プロジェクトマネージャーは、そのプロジェクトの最前線に立つスタッフです。プロジェクトマネージャーは発注や作業スピードなどを把握してプロジェクトのスケジュールを立案するため、コストオーバーの兆候を事前につかみやすい傾向にあります。

週次でコスト管理を行なう

プロジェクトにおけるコスト管理成功の秘訣は、コスト超過の予兆を早めに早めに摘み取っていくことにあります。例えば、数ヶ月におよぶプロジェクトの場合、コスト管理を月次で行なうケースがあります。ですが、月単位では日々発生しかねないコスト超過の可能性に対し、後手後手な対応になってしまいます。
そのため、コスト管理は週次で行なうようにしましょう。週次でコスト管理をしていくことで、コスト超過の原因に対するPDCAを早いサイクルで回していけます。

まとめ

プロジェクトの予算管理は早めの対応で改善できる。

プロジェクトを進めていくうえでは、さまざまな予期せぬ自体に対応していく必要があります。それは業務面に限らず、予算面にもいえることです。
プロジェクトの予算を当初の想定内に収めるためには、日頃から予算超過の原因を摘み取っていく必要があります。現場の最前線にたつプロジェクトマネージャーは、コスト面にも意識を寄せて、プロジェクト管理に努めましょう。