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工程管理がうまくいかない!生産性向上につなげる工程管理のコツ

企業は顧客の依頼に応じて、一定の品質を保った製品を必要なぶん所定の原価で製造し、納期に間に合うよう納めなければなりません。
それには生産工場内や現場において労働力や資材、設備などを効率的に活用し、無駄なく工程を進めていく必要があります。

そのための管理活動を「工程管理」といい、企業の信頼と利益を獲得するために欠かせない要素となっています。
ただ、工程管理にはいくつかのコツが必要で、初めての方はなかなかうまくいかないケースも多いでしょう。

そこで今回は、生産性向上につながる工程管理のコツについてまとめました。

PDCAサイクルの徹底が鍵!工程管理をうまく行うための4つのコツ

工程管理を効率よく行うためには、PDCAサイクルの徹底が必要不可欠です。 PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(確認)、Action(実施)を意味する言葉です。これら4つの段階を繰り返すことで工程管理がブラッシュアップされ、さらなる効率化を目指せます。

ここでは、工程管理をスムーズにうまく行うためのコツを4つ紹介します。

過去の事例をもとに生産計画を立てる

工程管理を効率化するには、まず適切な生産計画を立てる必要があります。
生産計画とは、いつ・何を・どのくらい生産するのかの指標となるものです。顧客のニーズはもちろん、現状や企業の年間目標などさまざまな要素を考慮して決定します。

適切な生産計画を立てることで、工程ごとに必要な資材や人材を確保しやすくなり、無駄のない生産を行えます。
もちろん計画どおりに行くとは限りませんが、初めの段階で慎重な生産計画を立てていれば、工程が途中で遅延・停止するリスクを最小限に抑えることが可能です。

具体的には、過去の生産事例をもとに、どのくらいの期間でどれだけの生産数を得られたか、どんなトラブルが発生し、どんな方法かつどの程度の期間で問題を解決できたかなどを総合的に考慮し、綿密な計画を立てることが大切です。

生産を実行し、問題を見つけ出す

生産計画をもとに実際に生産を実行しますが、現実には計画どおりに運ばないことも多く、トラブルや課題が浮上したり想定外のことが起こったりします。
大きなアクシデント・トラブルが発生した場合はすぐに気付きますが、それ以外の細かなミスや障害は見過ごされてしまうこともあるでしょう。

全体的な工程に影響が出なくても、次回以降さらに工程管理を効率化させるためには、ささいな問題もチェックすることが大切です。
実際にトラブルや課題が見つかったら、いつ・どんな作業をしているときに・どんなトラブルが発生したかを正確に記録しておきましょう。

もちろんどんな方法で解決し、どのくらいの時間がかかったか、工程にどの程度の影響をもたらしたのかも細かく記載しておきます。

生産結果を評価する

生産計画をもとに生産を実行した結果、どのような成果が得られたかを総合的に評価します。
もし計画どおりに事が運ばなかった場合は、トラブルやミスごとに原因を調査し、次回以降の対策につなげることが大切です。

個々の工程のトラブルは全工程に影響を与えますので、現場の状況を集約して一元管理できる仕組みを整えておく必要があります。
大きな問題やトラブルが起こらず、おおむね順調に進んだ場合でも、改善の余地があると判断した場合はどこにどのような手を加えればよいのかを考えます。

特に生産工程では決められた納期を守ることだけでなく、一定の品質を保った製品を製造・納入しなければなりません。
手間をかければ時間がかさんで納期に間に合わなくなるかもしれませんし、納期重視で手間を省くと製品の質が低下するおそれがあります。

ちょうどよいバランスを保つために、個々の工程の評価だけでなく、全工程を意識して評価しましょう。

改善策を考え、実施する

生産活動の監視や評価をもとに、現状の体制を見直して最適化を図ります。
基本的には初めに立てた生産計画に沿うように活動を行いますが、その過程で問題が浮上した場合は、計画にとらわれず、状況に合わせて臨機応変に対応する柔軟性が求められます。

工程管理は計画どおりに物事を進めることではなく、あくまで企業の生産活動をより効率化するための手段です。現状にしっかり向き合ってすばやく的確な判断を下すことが大切です。

このようなPDCAサイクルを何度か繰り返していけば、作業工程がブラッシュアップされ、常に最適な環境・計画を整えていくことができます。

PDCAサイクルの管理に役立つサービスを利用しよう

初回の計画がその時点の最善策であるケースは非常に少なく、途中でトラブルが発生したり、ミスや粗が目立ってきたりとうまくいかない場合がほとんどです。

初回の計画はたたき台と考え、PDCAサイクルを回すたびに問題を調査・解決していけば、常に最善の状態をキープできるようになります。

ただ、生産活動の全工程をチェックし管理していくのは予想以上に難しい作業ですので、生産工程を一元管理できるサービスやツールの利用をおすすめします。